私の履歴書「ノーベル化学賞 吉野彰氏」最終回

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

去る10月1日から、日経新聞朝刊最終ページの「私の履歴書」に連載が始まった、ノーベル化学賞 吉野 彰」氏の投稿が、最終30回で今日(31日)終わりました。

 

この一ヶ月、毎日楽しみに読んできましたが、研究開発は一筋縄ではいかない。基礎研究が実を結ぶまでには多くの困難がある。研究の大半は芽が出ず、すぐに振り落とされる「悪魔の川」であり、泳ぎ切っても大半は脱落する死の谷だ。

 

リチウムイオン電池を探し当てた後も「悪魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」という3つの困難が次々と襲いかかった、と吉野さんは回顧しています。

 

本当に苦難の連続だったわけです。

 

今日の最終回は、「環境革命」をキーワードにして、リチウムイオン電池を振り返りつつ、脱炭素の世界でも「環境革命」が起こりつつあることを予言しています。

 

「脱炭素」の切り札、再生可能エネルギーにとってはリチウムイオン電池」はなくてはならないもので、これからも新型電池の誕生を予測しています。

 

吉野さんは、

 

 ■ 国連が持続可能な開発目標(SDGs)を掲げ、国際社会は地球環境の保全や格差のない社会の実現へと歩みを強めている。目標達成へカギを握るのは「環境革命」を起こせるかどうかだ。

 ■ 温暖化対策や食糧問題などでは常識を覆す新技術が登場するだろう。

 ■ 電気自動車(EV)は2025年ごろには車の主役になるだろう。

 ■ 脱炭素の世界でも、二酸化炭素(CO₂)を効率よく吸収する鉱物の発見と技術開発が進んでいる。

 ■ 電池の未来はどうか。更に研究開発は進んでおり、これからも新型電池が誕生して行くだろう。

 

と吉野さんは最終回を締めくくっています。

 

30回シリーズは読みごたえがありました。ありがとうございました。