「COP26」閉幕、世界が動き出した!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

英国のグラスゴーで開催していた、「第26回 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)」は、調整が長引き、一日延長されて11月13日に閉幕しました。

 

新聞やテレビが難しく報道していますので、わかりやすく解説します。

 

目的は、「パリ協定」を実行をする上で必要な対策や規則を決定することです。

 

 ※「パリ協定」とは、2015年にパリで開いた、「COP21」を指し、気温上昇を産業革命以前から2度未満に抑制、1.5度以下に向けて努力をすることで合意し、2016年11月に発効したしたものです。

 

今回決まった主な項目は次の4つです。

 

 ■ 気温上昇を産業革命前と比べて1.5度以下に抑えるとした目標の重要性を強調し、2030年までに温暖化ガスの排出量を2010年比で45%減らし、2050年頃までに実質ゼロにしなければならないと明記されました。

 

 ■ 石炭火力発電所について、「段階的廃止」という表現が、中国やインドなどの反対で「段階的削減」という弱い表現になった。

 

 ■ 国際排出枠取引ルールが決定しました。

 

  ※「国際排出枠取引」とは、先進国が発展途上国で取り組んだ温暖化ガス排出削減分を双方で分ける仕組みで、今回2013年度以降に国連に届け出た分を認めることが合意された。配分割合は個々に決めるが5:5配分が多い。

 

■ 先進国から発展途上国への資金援助額が確認されました。

 

2020年までに1,000憶ドルの資金支援を行う約束が滞っていることが確認され速やかに実行が促されました。

 

何と言っても、世界が気温上昇を1.5度以下を目標とすることで合意した意味は大きい。

 

そして、石炭火力発電所は、「段階的な削減」で合意されたが、「段階的な廃止」が世界の潮流になっていることが確認された意義は大きい。

 

日本は、現在(2019年)石炭火力依存度は約3割だ。これを2030年までに19%にする目標を掲げているが、世界の潮流に乗り遅れる公算が大である。

 

世界の国が動き出した。産業界も動き出しました。

 

次は、私たち国民・市民の出番です。