NPO法人 しまだ環境ひろば 事務局 です。
道路や橋・トンネル・電気・上下水道などインフラの老朽化が全国で問題になっていますが、最も切迫度の大きいのは水道です。
今年10月には和歌山市で水道管が設置されている橋が崩落し広範囲で断水が発生、同じころ首都圏を襲った地震でも千葉県市原市で、川に架かる水道橋の水道管から水が噴き出した。
いずれも、水道管のつり具の腐食や、水道管の接続部分の固定ボルトの経年劣化による腐食であるが、水道管の事故は2019年度で全国で約2万件が報告されているという。
水道管の法定耐用年数は40年、多くは更新時期を迎え、耐用年数を超えた水道管は全国に約13万kmもあるという。
飲み水は私たちの暮らしを支える基礎的物資ですが水道の未来は明るくない。
その理由は、
■ 運営事業主体が市町村で零細であること。
◆ 事業は水道料金収入で賄われ、独立採算制で経営は常に苦しい。
◆ 全体の7割は給水人口が5万人未満、年間の水道料金収入が10億円に満たないところも多い。
■ 構造的問題
◆ 技術系職員の高齢化が進み技術の継承がうまくできていない。
◆ 人口減少による需要減
◆ 更新件数が多発し更新支出に耐えきれない。
◆ 資金があっても、一年間の更新件数には限界がある。(交通障害など)
つまり、需要は減るが支出は増える!
長期にわたって「値上げ」が必要なのである。
日本人は、水は「タダ」の感覚があるが、水はもはや「タダ」ではない。
認識を改めなくてはならない。
各地の水道管事故は、遭遇した住民に多大な被害をもたらした。
とても耐えきれないと!
水道管の老朽化による更新はためらってはならない。
キチット住民に説明し、問題点の顕在化と打開策を立案し、長期の値上げと更新計画を明らかにしなければならない。
短期の説明はダメだ。
しっかり説明すれば、住民は理解し協力すると思う。