「12月号 月刊誌 ココガネ」を見て感じたこと

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

「12月号 COCOGANE Vol.80」が新聞折り込みで配達されました

 

ココガネ(COLOGNE)は、NPO法人 クロスメディアという市民団体が編集人となって市民に配布している月刊誌です。

 

NPO法人 クロスメディアは、行政と市民(団体)の中間にあって、自ら市民活動を企画・運営する傍ら、市民活動の諸々の相談に乗る、島田市市民活動センター」を請負っている市民団体です。

 

市民団体が機関誌を発行し、市民の殆どに無料で配布することは重要で且つ大変なことで、記事はいつも市民活動の企画案内が主で、広告は殆どなく、継続発行に敬意を表しながらいつも楽しみに読んでいます。

 

今号は、無人駅の芸術祭/大井川 連動シリーズ企画」の一環として「大井川考」と題して、6名の市民から大井川にまつわる個人の記憶や体験談を募り、大井川の未来を思考する特集が組まれていました。

 

<6名の市民の投稿内容>

 

 ◆ S山の会 Iさん

   南アルプスの深南部の山域や沢登りの企画・案内活動を展開、大井川の最初の一滴が湧き出す間ノ岳イワナやサンショウが生息する天国のような大井川の源流域を想像してほしい、と訴えています。

 ◆ S楽器店 営業/管楽器リペア Mさん

   高校時代に吹奏楽部に所属、大井川の河原で対岸に聞こえるように基礎練習に仲間と励んだことを思い出すという。

 ◆ N土地改良区 Aさん

   昭和61年(1986年)に「大井川水返せ運動」に、地元の青年団の団長として頑張り、昭和63年に実現させた思い出が蘇る。自分が幼い頃は川幅いっぱいに水が流れ、筏にこっそり乗り楽しんだという。

 ◆ 市議会議員 Mさん

   「越すに越されぬ大井川」、水が滔々と流れ船が往来していた本来の姿は今はない。島田市の名誉市民のSさんが遺した昭和初期の貴重な映像を図書館で見てほしいと書いています。

 ◆ K地区自治会長 Nさん

   K地区の大井神社の秋祭りでは、その年に生まれた赤ちゃんの成長を祈願し、落下傘花火を上げる風習があり、落下傘を拾った子供にはご褒美が与えられているとのこと。

 ◆ 事務局 Kさん

   大井川の河川敷に一本の木がある。仕事や人生を決める大事な話合いがある時は、「あの木のところで話そう」と夫を誘いいろいろなことを決めてきたという。大切な存在が大井川にあると言っています。

 

6人いればそれぞれ思い出がある。

 

筆者も、島田に住んで78年、途中関東圏に単身赴任が15年ほどありますが、大部分は島田市で過ごし大井川の思い出は尽きない。

 

子どもの頃は、学校にプールもなく、業者が大井川の河原に砂利の採掘で掘った大きな穴をプール代わりにして遊んだ記憶が生々しい。

 

きれいだが、伏流水で水は冷たく、崩れやすく良くあんな危険な場所で遊んだものだと思う。

 

昭和61年の「水返せ運動」で、今大井川には約10%の水と、支流から流れ込む水が僅かに流れていますが河原砂漠で本当に淋しい。

 

大井川の大部分の水は、ダムから発電所発電所からダムへ山中のトンネルの中を流れ下り、用水路の中を西は菊川・小笠方面へ、南は相良・吉田・大井川町方面へ、中央は島田・藤枝・焼津方面へ流れ、農業や生活用水となっています。

 

市内の用水路に流れる水は、ダムから直接流れ込むのでいつも濁っており(笹にごり=笹の裏側の色と酷似)清潔感はない。

 

大井川の広大な扇状地に位置する地域は、大井川にある15ダムや発電所で使い終わった水を、水道水や農業用水や生活排水として使っていますが、今一つ有難みを感じていない。

 

6人の思い出は大井川の歴史であり、これからの大井川の活用を考えるヒントになるが、地域市民に繰り返し大井川の現実を伝え、未来の活用の仕方や維持の仕方をみんなで考える必要があります。

 

今、大井川の水に親しみ、みんなで楽しむようになっていません。

 

豊富な地下水や伏流水を含めて、大井川の水を親しむことを考えて行かなければならない。

 

筆者は、大井川の用水路を活用しての、「小水力発電や、「地下水利用」に思いを馳せています。

 

「12月号 COCOGANE=ココガネ」を見て強く感じました。

 

NPO法人 クロスメディアの編集部のみなさん、ご苦労様でした。