NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
地域の諸課題を解決する(目的)には、手段としてすべての市民(一般市民・市民グループ・事業者・行政)の「連携・協働」が不可欠である。
すべての市民が一致団結(手段)すれば、地域の諸課題は解決(目的)していく。
ところが、地域では目的もはっきりさせず、視察会・勉強会・お祭りなどなど手段の実行が主体化し、手段を実行していれば目的を達したごとく、目的と手段の履き違えが起こる。
企業社会は、営利と社会貢献という目的がはっきりしており、組織や社員は諸々の手段を講じて目的の達成に邁進する。
地域社会は、目的と手段がはっきりしない。
ごみの減量(目的)などはその最たるもので、「先進都市の視察会」・「生ごみの堆肥化講習会」・「ごみの減量提言書づくり」などなど枚挙に暇がないほど手段を実行してきたが、全くごみは減らない。
市民の先頭に立って実行をしている市民活動団体の最大のジレンマもここにある。
最近は、手段である各種イベントにも人は参加しない。ましてや目的達成のための実行動には全く無関心である。
イベントに参加したり、実行動に協力する市民はいつも同じ顔触れで、それに目覚めた人だけである。
市民団体の役員も、それではダメだとわかりながら、人数だけを揃えてその場を繕い、目的を先送りしてきました。
ただ、実行動にお金が絡むと参加率や協力度は俄然上がる。
先述した「ごみの減量」は、とうとう「燃えるごみ袋の有料化」に踏み切らざるを得ない所まで来ています。
視点は違うが、「仕事」と「遊び」の関係について触れてみたい。
人は仕事(手段)をやることによって報酬を得て生活(目的)をしている。
一方「遊び」は、昔は遊びの最たるものは「お祭り」であった。
お祭りは、仕事ができることへの感謝と仕事の疲れを癒す目的があり、今でも変わっていない。
仕事(目的)と遊び(手段)は、しっかりと結び付き、表裏一体の関係にある。
現代に生きる私たちも、仕事(目的)もやるが遊び(手段)もしっかりやる。
地域社会の課題解決(目的)を達するためには、手段(イベントと実行動)をしっかりやらなければ実現できないことを、市民はもっと切実に感じなければならない。
お金(自己負担)が絡まないと、その気にならないという習慣は実に悲しい。
地域社会の課題解決は、仕事(目的)と遊び(手段)の関係のように当たり前の世界になりたいものである。