NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
昨日(7月17日 日 午後9時)、NHKスペシャル「海の異変 溶ける生物 東京湾や北極海で何が、しのびよる海洋酸性化 私たちの食卓はどうなる」を見ました。
私たちが大量に放出した二酸化炭素を、世界の海が大量に吸収してくれているという。
その海に今、恐ろしい変化が起きているという。
恐ろしい変化の一つは、北極海でプランクトンの一種でもある「翼足類(よくそくるい)」と言われる生物の体を覆う殻の部分に穴が開いたり壊れているものが発見されたという。
明らかに「海洋酸性化」現象、酸性に傾いた海水が殻を溶かしてしまっているという。
海水には大気中で増えた二酸化炭素を吸収してくれる性質があるが、増えすぎると吸収しきれず、それが「海洋酸性化」の原因だという。
海の多くの生き物は「翼足類」のようなプランクトンを主食としており、これが減少したら海の生態系は崩れる。
私たちの食卓には魚が並ばなくなるかもしれない。
この現象(酸性化)は、北極海のみならず世界の海で起きているという。
酸性化を抑制する手段として、世界各地の海で、天然の二酸化炭素吸収装置「天然ポンプ」と思しき、二酸化炭素を吸収して酸素を生み出す実験や対策が進んでいるとのこと。
様々な海の生物が食べている「ナンキョクオキアミ」を増やすことや、海の草「アマモ」を増やすことで二酸化炭素を吸収できること、海岸近くで生息し二酸化炭素を吸収する「マングローブ」の植林対策が進んでいるという。
今、世界は2050年までに、カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量を実質ゼロとする)を実現しようと決意しました。
これを実現しつつ、「生物ポンプ」の拡大によって海は蘇るという。
海の蘇生、引いては地球の蘇生は、カーボンニュートラルの実現と、「天然の二酸化炭素吸収装置=天然ポンプ」の実行にかかっているという。
今だったら、まだ間に合う。
私たち市民ができることは、くらしの中の小さな環境改善の積み重ねであることを肝に銘じたい。