市議会に「たたき台」が提出されて審議!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

去る8月23日 日経新聞朝刊 35頁に、政策「たたき台」から審議と題して、島田市の現市議会議長(大石節雄氏)への取材記事が掲載されました。

 

日経新聞地方自治体の議長取材記事が掲載されるのは珍しく、非常に興味深く記事を読みました。

 

それによると、議会改革の一手段として今年度から、市から「事業シート」なるものを事前に議会に提出させて、事業内容を深く審査できるようにしたという画期的なもの。

 

 ■ 事業シート:事業の目的や予算、評価と課題などをまとめた一枚のシートで、市議会では「予算決算特別委員会」を立上げて決算審議を行い、市の重要施策に対して議会として提案を行うもの。

 

 ■ 出来上がったものを議会で承認するのではなく、たたき台の段階から市と一緒に考えようとするもの。

 

記事は更に、市民の参画を促す工夫について聞いているが、2009年より毎年議会報告会を開いて、その場から出た市民の意見を市に提言しているとのこと。

 

筆者もこの「市議会報告と市民との意見交換会に毎回出席していますが、時間が短く、意見を言い終えたという満足感を感じたことはありません。

 

確かに、「議会報告と市民との意見交換会」は開かれていますが、夜間の2時間の中で約1時間、市民の声を聞く時間が設けられますが、とても市民の声を汲み上げたという状況にはない。

 

市民の中には分野ごとに、日頃の市民活動の中で得た経験や知識から見識を持った市民がいますので、案件ごとにそういった市民を集めてじっくり意見交換する場を持つ必要があると思う。

 

市民には、パブリックコメントと称して、広報しまだやホームページを使って意見の公募を行い、市民の意見の反映の場がありますが、パブリックコメント募集の段階では、施策の内容は既に決まっています。

 

筆者も、環境関連のパブリックコメントには毎回投稿していますが、90%方不採用です。

 

市民の意見をたたき台の段階から吸い上げることは極めて重要で、パブリックコメントの公募に代わる場を行政が作ることが理想です。

 

行政でも議会でもどちらでも良いので、たたき台の段階から市民の意見を聞いたら良い。

 

今回の、たたき台の段階から審議する「事業シート」は、英断であり高く評価しますが、同時に市民の声(事業毎の意見交換会の設置)も大いに取り上げるような仕組みに発展してもらいたい。