生活情報交換会で講演「女子相撲の発展」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今週の日曜日(11月13日)より、「大相撲九州場所が福岡国際センターで開かれ、4日目にして早くも勝ちっぱなし力士はいなく、昭和44年(1969年)以来53年振りのことだと言う。

 

今日(11月18日 金 am)は、「生活情報交換会 11月例会」にて、タイミング良く『新しい相撲文化「女子相撲」 静岡県出身力士の話」という演題で、静岡県相撲連盟会長の「下村勝彦」氏の講演を聴く機会に恵まれました。

 

 ※ 生活情報交換会は、某企業を定年退職した同年代の数人が、第二の人生を有意義に過ごそうと立ち上げた会で、会員同士の情報交換や、有識者の良い話を聴こうと、毎月第三金曜日に、講演会を開いているものです。

 

今日の「生活情報交換会 11月例会」は、設立以来142回目の講演会で、出席は30名、内女性は8名でした。

 

講師の下村氏は、静岡商業在校中は相撲部に所属、現在は静商同窓会会長を担いながら、静岡県相撲連盟会長を務め相撲にかける情熱は人一倍強く、静岡県は元より、全日本、世界への相撲の普及・発展に取組んでいる人です。

 

下村氏は「女子相撲の歴史」から話し始めました。

 

 ■ 昨年、東京オリンピックが開催されたが、相撲は種目として採用されなかった。淋しいかぎりであるが、オリンピックの競技種目になるには女子相撲の普及が重要になる為、女子相撲の普及促進を図ることになった。これからはオリンピック種目として採用されることが最大目標だ。

 ■ 当面の目標は、先ずは39ある国体の競技種目になることだ。

 ■ 今年3月、東京新豊洲の「東京スポーツプレイグランド」にて、トップレベルの女子相撲選手たちが「Sumo Show Time 相撲ショータイム」を企画・開催し、常識や思い込みを越える、新しいタイプの相撲を紹介しアピールした。

 ■ 平成2年(1990年)「女子相撲」から「新相撲」に改称、平成9年(1997年)に「第一回全国新相撲選手権大会」大阪市で開催、12回大会より再び女子相撲という名称に変わった模様、今年(2022年)「第27回全日本女子相撲選手権大会」は京都で盛大に開催され、全国230人の選手、静岡県は15名の選手を送り込んだ。

 ■ 競技ルールや規則も、着衣・土俵・まわしなどなど紆余屈折したが現在のものに落ち着いたとのこと。

 

次いで下村講師は、現在開かれている九州場所に話を転じました。

 

 ■ 4日目を終了して全勝なしは昭和44年以来53年振り、非常に低調を感じる。もっと3役が強くなってくれなくては!

 ■ 静岡県から16人の力士が、うち幕の内に2人(翠富士・熱海富士)、幕下に5人、三段目に6人、序の口に3人。

   熱海富士は性格が大人しい。翠富士の性格を半分位合わせ持つと良いのだが。

 ■ 外人力士は現在18人、うち幕の内10人。国に帰った「日馬富士」はモンゴルで学校をつくり活躍中。8月にモンゴルを視察したが草原がビルに変わり発展が著しく驚いた。

 

次いで講師の下村氏は大相撲の知識に話を転じて、「番付」の話から始めた。

 

 ■ 番付は大きく6つの階層に分けられ、上から順に『幕内』『十両』『幕下』『三段目』『序二段』『序ノ口』と区分けされています。 なかでも上2つの階層である『幕内』『十両』の力士は『関取』として扱われ、大相撲ではこの関取となることが一人前とされ、幕下以下の4階層とは大きく区別されること。

 

 ■ 幕内とは、昔は「陣幕」と言われ、将軍がいる幕の中で相撲を取れるグループのことを言った。

 ■ 十両とは、給金が十両支払われたことからついたという。

 ■ 関取とは、十両・幕内以上の総称である。

 ■ 大関とは、関所を破るくらい強いとされ、その脇に居るのを「関脇」、「小結」とは、小口の関を意味するという。

 ■ 土俵の東西南北に徳俵が4つあるが、その昔の土俵は外にあり、良く雨が溜まり、水のはけ口だったという。

 ■ 土俵の中央に穴を掘り、土俵の神様に昆布・塩など御供物を埋める神事は今日も行われているという。

 ■ 力士のマナー(所作)にはいろいろあるが、特に懸賞金を貰う時の「手形の切り方」がなっていない力士が多い。3つの神様に感謝を込めて、左・右・中央と順序良く切りたいものだ。

 ■ まわしの下に付けている「バレン=さがり」も、化粧まわしの一部の垂れであるが、昔は紙垂(かみしで)を(神様へのお祓い)を付けた時代もあったと言う。

 

今日は、相撲の発展・普及に情熱を傾ける静岡県相撲連盟の会長の「下村勝彦」氏のお話でしたが、今まで知らなかった相撲の歴史や知識の多くのことを学びました。

 

世界の相撲になるためには「女子相撲」の普及が不可欠であり、それがまたオリンピック競技種目に採用される登竜門であるので、下村氏を始め関係者に心からエールを贈りたい。

 

下村さん、今日はありがとうございました。