そのごみは、本当に燃すしか方法はありませんか?
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
温暖化による気候変動、その影響で起こっている「熱波」・「豪雨」、その結果世界の各地で「洪水」・「土砂崩れ」・「山火事」などなど大災害が発生しています。
温暖化ガスの発生要因は多岐に渡っていますが、私たちの生活に最も身近なのは「家庭ごみの焼却処理」から発生する二酸化炭素(CO₂)です。
その焼却処理を担っているのは自治体(都・府・市町村)ですが、このところの物価の高騰とごみの量の高止まりが相俟って、ごみ処理経費は増える一方で自治体の財政を圧迫しています。
このため各自治体は「ごみの減量」に必死に取り組んでいますが、中々減りません。
そこで自治体が目を付けたのが「家庭ごみの有料化」、やり方は自治体によって千差分別ですが現在の実施率は58%、多くの自治体でごみの減量化の効果が出ています。
環境省も、「一般廃棄物処理有料化手引き」を策定し早期実施を推奨しています。
実施方法の大多数は、「燃えるごみ袋」を有料化し、市民は使用するごみ袋の枚数を減らし、結果としてごみの減量を達成して行くやり方です。
結果的に減ったごみは、どこに向かうのでしょうか。
ごみの減量の王道は、「ごみの分別による資源化」ですが、ごみ袋の値段を上げて使用枚数を減らすことは邪道あり、市民の環境意識の向上には結びつかず、コンビニや高速道路のごみ箱へ・高速道路のインター付近・山奥の谷底等々へのポイ捨てや不法投棄も目立つようにもなる。
従って、ごみの有料化はもう一度「やることをやってからの話だ」として実施を先送りし、分別による資源化に再挑戦している自治体もある。
3日前の夕方テレビで、ユニークな自治体を紹介していました。
■ 愛知県・瀬戸市: 今年4月の市長選で、既に決まっていた家庭ごみ袋「10枚500円」値上げする条例を凍結することを訴えた候補が当選し、この6月議会で「凍結条例」が可決されて、新市長は条例の凍結を発表しました。
■ 大阪・蓑面市:ごみの減量と資源化への意識付けと、ごみの排出量に応じた公平負担を目指して、「燃えるごみ処理費用」を原則無料化、その他のごみは有料化に踏み切った。
■ 徳島市:燃やせるごみの名称を変更、「分別頑張ったやけど、燃やすしかないごみ」へ。燃えるごみ袋に入れてごみを排出する都度、「本当にこのごみは燃やすしかないごみですか?資源になりませんか?」と市民に考えさせる、意識づけ作戦!
浜松市も、静岡市も、筆者が住む「島田市」でも、ごみの有料化の検討が始まっています。
燃えるごみの量が高止まりしている島田市のごみの有料化は、筆者は「反対」ではありません。しかし市民はまだやるべきことをやっていません。
第三次環境基本計画策定のパブリックコメント、市長への手紙、アンケート調査でも「時期早々、もう一度やるべきことをやって見よう!」を訴えました。
恐らく行政は、懸命に今後の進め方を検討中と思います。
しまだ環境ひろばでは、進め方の提案を今か今かと待っています。