用水路を活用した「小水力発電」の前進を!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

ここ半月余り纏まった雨がなく、この先の天気予報も好天を予想しています。運が良ければ突然の雷雨があるかも知れない、と農家にとっては頼りない予報です。

 

しまだ環境ひろばが維持管理している中溝町コミュニティ農園」には、大井川用水の幹線から引き込んだ小水路が直ぐ横を流れていますので、水は常に豊富で且つ切れ目もなく、これだけの猛暑がやって来ても水の心配がありません。

 

5~6月に田植えが終わった島田市の田んぼには猛暑がやって来ても、大井川用水路からの引き込みが完備され全く水には困りません。

 

行政(国・県・市)を始め、大井川土地改良区さんの維持管理の賜物であり感謝したい。

 

大井川の水は、中上流域にある15のダムから発電所発電所からダムへ、山の中のトンネル内を流れて、その後は網の目のごとく張り巡らされた用水路を農業・生活用水となって流れ下り、最後は海に放出されています。

 

発電所で使用された水は、基本的には減ることはありません。

 

用水路に流れている水量は、ダム湖で調整されて、いつも必要量が流れる仕組みになっています。

 

大きな設備を伴わないで、出力10Kwクラス(一般家庭 12~13軒分)の発電機を直接用水路に沈めて発電をしようと、関係先に働きかけていますが中々進みません。

 

現在、小水力発電で発電した電力は、1Kw当たり34円で電力会社が20年間固定価格で買い取る制度ができていますが、10Kwを全量売電しても年間収入は200万円に満たず、簡易設備でも総コストが2,000万円以上かかり採算が合いません。

 

従って、環境対策に理解のある企業が全額出資するか、国や県の補助金一部依存するしかありません。

 

島田市には用水路にたくさんの水が流れていますが、その流れをそのまま利用しての発電は、最高条件の用水路でも10Kw発電がやっとで、補助金なしでは成り立ちません。

 

ところがその補助金に、対象が20Kw以上の制限とその他いくつかの制約があり、市民レベルでこれに挑戦をするのは無理があります。

 

過日、県の所轄課を訪問し相談をした結果、状況を理解して頂き、検討を約束して頂きましたが、用水路利用の小水力発電を官・民・市民を挙げて、もっと簡便にできるようにしたいものです。

 

ビルや一般家庭の空調が、全館空調から部屋毎分散空調に大きくシフトしたように、用水路に一般家庭10軒分くらいの発電機を、複数台分散配置して、太陽光発電と併存して地域の電力を賄う仕組みが将来普及すると思われます。

 

そうして、自然エネルギーの活用気運を高め、発電機を始め装置全般の開発技術の向上コストダウンを図る必要があります。

 

用水路を活用した小規模の「小水力発電」の実現は、しまだ環境ひろばの20年来の夢で、是非共夢の実現を図りたい。

 

何とか島田川水力発電計画」の一歩を踏み出したいものです。