COP28「国連気候変動会議(略)」開幕

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

11月30日(木)、COP28(第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで12日間(12月12日まで)の幕が開きました。

 

世界の各地で気候変動による大災害が発生しており、温暖化ガスの排出削減は一刻の猶予もありません。

 

今、世界は「パリ協定」で定めた「世界の平均気温の上昇を産業革命前の1.5度未満に抑える」ことを目標としています。

 

これを達成するためには、温暖化ガスを2030年までに2010年比で45%減らす必要があり、2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにすることがコンセンサスとなっています。

 

しかし今の状態で行くと、国連試算では減るどころか8.8%も増えるという危機的状態にある。

 

今回のCOP28では「パリ協定」をどう実現して行くか、温暖化の被害がこれ以上広がらないように排出削減策を討議するわけだが主な論点は次の3つである。

 

 (1)先ずは再生可能エネルギーの拡大である。

 (2)次に化石燃料の使用削減=脱炭素だ。

 (3)もう一つは、先進国から途上国を支援する基金制度への具体的金額の提示だ。

 

「再エネの拡大」と「脱炭素」は、この12日間で徹底的に話し合われる予定、「途上国への資金支援制度」は既に創設は決まっているが、具体的な支援額が決まっていなかった。

 

開幕した30日に一部であるが「気候変動による被害を受けた途上国を支援する基金制度」の内容が提示されて、合意された模様である。

 

幸先良い合意であるが、今後は制度の詳細を更に詰めると共に、先進国の拠出の拡大を目指すことになり、先進国と途上国が事態の深刻さを共有し、力を合わせて排出削減に邁進することが肝心です。

 

日本の岸田首相もCOP28の2日目に、途上国支援を表明すると共に、2030年度の温暖化ガスの排出量を2013年比で46%削減し、2050年に実質ゼロにする目標に向かって着実に進んでいる」と説明しました。

 

温暖化ガスの削減は本当に待った無しだ。COP28の議論の進展に期待したい。