NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
昨日(12月15日 金 pm)は、「生活情報交換会 12月例会」に参加しました。
生活情報交換会は、静岡市のアイセル21に拠点を置いて、原則として毎月第三金曜日の午前中に講演会を実施しています。
平成22年(2010年)4月に第一回目の講演会を開催以来、100回目は2018年に、今年6月には150回記念会を開催、今月で156回目になりました。
さて今月の演題は「知って見て静岡市のごみについて」、講師は静岡市ごみ減量推進課 田村 遼太 氏 でした。
講師の田村職員は、「静岡市のごみの現状」から話始めました。
静岡市の一人一日当たりのごみの総排出量は、年々確実に減少してきているという。
一人一日当たりのごみの総排出量は872gで県内の自治体では19位だという。
市民が排出している「ごみの袋」には何が入っているのだろうか。
生ごみが38.3%、紙類が27.9%、プラスチックが22.9%だそうで、全体の90%がこの3つのごみで占めるという。
一方静岡市のごみにかかる全体経費は、年間で114.7億円だそうです。
静岡市は、令和12年度までに、現状の一人一日当たりごみの総排出量を145g減らして783gに挑戦するという。
そのための、ごみの種類別の減量策を、これから市民の環境改善意識の向上に期待して推進して行くという。
ごみの減量の有力手段の「有料化」については、賛否両論があり検討の段階にあるという。
また「プラスチックの分別」についても、市の保有する処理施設が無いことから簡単にはできないので、できるところから分別・リサイクルを開始することを考えているという。
ごみの減量問題は、私たち市民にとって極めて身近な問題(課題)です。
と言うのは、昨今大問題となっている気候変動による世界各地での大災害の発生の原因は、地球温暖化(温暖化ガス排出量の増加)に起因し、その多くが人間の営みから発生していると言われています。
毎日毎日これだけの大災害を新聞やテレビで見ているのに、私たちは未だ対岸の火事ぐらいにしか見ていないが、実は私たちの便利な生活が少しづつ確実に地球を痛めつけて、今日そのツケが出ています。
便利な生活を元に戻すことはできませんが、身近な「ごみ問題」くらいは真剣に考え改善して行かなければならないと考えています。
今日はそういう観点から「静岡市のごみの実態と減量策」を聴きましたが、課題や削減のヒントは掴めましたが、残念ながら抜本的な「ごみ減量の解決策」は聞けませんでした。
島田市でも同じ悩みを抱えており、課題や解決策のヒントはあるものの、市民の環境意識の向上に期待するのみで具体策の展開まで至っていません。
市民への啓蒙の時代は終わった、と筆者は考えています。
静岡市も島田市も、課題は明確にしつつも、市民の環境意識の向上に期待するだけでは、削減目標の達成はできないでしょう。
静岡県には、全国NO.1の「掛川市」、NO.5の「藤枝市」という見本がある。どこが違うかと言えば、「分別=資源化」の差であり、市民にそれだけの覚悟と責任を負わせており、行政が退路を断って、市民の先頭に立って率先頑張っているからに他ならない。
全国一位になれば、市民がこれをキープする、それが現在の「掛川市」です。