「知って見て静岡市のごみについて」Part2

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

昨日(12月15日 金 am)の生活情報交換会では、演題「知って見て静岡市のごみについて」静岡市のごみ減量推進課の田村職員のお話を聞きました。

 

静岡市のごみの実態と課題は非常に良く分かりました。

 

席上で配布された資料も、一般市民に分かり易い表現に変えるなど、流石民間出身の職員が作成した工夫が各所に見られる。

 

しかし問題・課題があそこまで分析されていながら、後は市民の環境意識の向上に期待するだけでは、とても令和12年を目指した減量目標の達成はできないだろう。

 

「燃えるごみ袋」に入っているごみは、生ごみ」が38.3%、「紙類」が27.9%、「プラスチック類」が22.9%で、この3つをやっつければごみのかなりの削減ができる。

 

しかしこれらのごみは、どうしてごみになるのか、の原因はそれぞれのごみの種類毎に違い、ごみの減量を考える時に一緒くたにはできない。

 

ごみの種類毎に、減量策は全く違うのだ。

 

しかし家庭の中で発生するごみの多くの場合、ごみになるか、資源になるかは紙一重の行動が決めてしまう場合が多い。

 

例えば紙であるが、どんな家庭にも存在している部屋のごみ箱に入れた紙は、必然的に「燃えるごみ袋⇒市の焼却場」に行く公算が高い。

 

ちょっと注意して、家庭の中の一番都合の良い場所に「紙専用排出箱」

を用意し家族が全員、紙は平たく伸ばして専用箱に入れるクセを付ければ分別されて資源となる。

 

それでは紙を「ごみ箱」に捨てるか、「専用箱」に排出するかによってどれくらいの手間の差があるのか、実は全く差は無いのである。

 

ただ、めんどくさい、と思うだけで悪い習慣(クセ)になっているのである。

 

もう一つ悪い習慣の例は、勝手場のシンクの中に「三角コーナー」を設置して、わざわざ水を付けて「燃えるごみ袋」に野菜くずを放り込んでいる家庭が非常に多いのである。

 

生ごみ表面水分と中身の水分を足し算すると、80%は水分であり、網に入れて物干し竿に吊るすだけで水分は50%は抜け、臭いも無ければ虫も寄って来ない。

 

ちょっと注意を払えば、生ごみの減量はいくらでもできる。

 

こんな減量の知恵がいっぱいあるのに、誰もやろうとせず「悪い習慣・悪いクセ」を続けているのである。

 

一日一人当たりのごみの量が少ない自治体の市民は、これを地道に実行しており、ごみが多い自治体の市民は平気で悪い習慣を続けています。

 

この差が、一年365日を積算すると、膨大なごみの量の差となって自治体の財政をも悪化させるのである。

 

単なる、市民の環境意識の向上に期待する(啓蒙・啓発)のではなく、悪いクセを掘り起こし、一つひとつ無くしていく「国民(市民)運動」こそ今必要なのではなかろうか。

 

ごみにしてしまうのか、資源とするのか、行動は紙一重であり、私たち市民のやる気持ちが一致すれば、大きな流れ(運動)になるのです。

 

やればできる!

 

ごみの減量運動は、市民・事業者・行政の「真の協働」のうってつけの「素材=課題」なのである。