市民農園で収穫したミカンを食べて思う事

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今年は柑橘類(主にミカン)を良く食べました。昨年は不作の年でしたが、今年は成り年でした。

 

しまだ環境ひろばの会員やその家族にもお裾分けし喜ばれています。

 

昨日(2月16日 金)、しまだ環境ひろばの「伊太八幡宮西果樹園」と「伊太観音様奥の梅林」の主担当のSさんが、今年最後のミカンと言って持って来てくれました。

 

種類は、普通のミカン、ネーブル、ポンカン、柚子などですが、会員みんなで植樹したものもありますが、主担当のSさんが植え丹精込めて維持管理してきたものです。

 

市民活動の一環の中での栽培ですので農薬は一切使っていませんが、形の悪いものや皮が固く剥きずらさ、表面の傷や斑点が出ているものが多く、一般市場の売り物にはなりません。

 

傷や斑点は無農薬ミカンの象徴のような症状で、健康への影響は全くないと言われており、あった方がむしろ安全だとも言われています。

 

一般市場で売っているものと比べて味は濃く、甘さも抜群で引けは取りません。この味は忘れられません。

 

人はなぜ、形や見た目に拘るのでしょうか。

 

島田市有機農家「園田農園」さんは、形の良くない、斑点付き無農薬ミカンをむしろ売り物にして「そばかすミカン」命名して販売しています。

 

知る人ぞ知る、フアンが増え、今年のミカンは完売したと言っています。

 

去る8月18日に島田市農業振興課が主催した有機農業講演会「持続可能な農業の実現をめざして」に於いて、政府が打ち出した「みどりの食料システム戦略」島田市も押し進めて行くと説明がありました。

 

すなわち、みどりの食料システムとは、■化学肥料の使用量を50%削減 ■化学農薬の使用量を25%削減 ■有機農業取組面積シェアを25% ■食品ロス50%削減を目指すもので画期的な戦略です。

これの実現のための大戦略は、(1)有機農家の拡大 (2)有機市場の拡大だ。

 

マーケットがあれば生産は増える! そのためには一過性の宣伝やPR活動はダメで、「国民運動による市場の創造」だと結論付けています。

 

形や見た目を気にしない、安心安全な食品を食べる国民を創造して行く大事業なのである。

 

くらしの中で、有機食品をどう定着させるかがカギだ。

 

地道にファンやリピーターを増やしていくことも肝心だが、ラジオ体操のように「国民運動」にする何かの知恵が必要だ。これからその知恵づくりが始まる。

 

有機農業の拡大は、地産地消・食品ロスの削減等々、差し迫る地球温暖化防止(温暖化ガスの削減)に大きく貢献するもので、国家的プロジェクトであり、これを実現しなくては明日が無い。