NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
先日、お笑い芸人でごみ清掃人でもあるマシンガン滝沢が、日本にはごみ焼却場が1,000ヵ所以上もあり世界一だと言っていたので、インターネットを開いて調べて見ました。
信頼される環境省の調査によると、日本には令和3年度1,028ヵ所(前年の令和2年度1056ヵ所)あり、世界の焼却場の半分以上が日本にありダントツで世界一だそうです。
よって燃やしているごみの量も世界一、燃やす主な理由は2つ(1)臭気や病気など衛生のため(2)最終処分場を長く使いたいためだそうですが、先ずは自分の家から早く汚いものを放り出したいという日本人のきれい好きが影響していないか。
焼却場の多くは自治体の所有であるが、焼却場の種類にもよるが燃料代と薬剤と炉のメンテナンス費が財政を圧迫し、多くの自治体が困却しています。
このため各自治体はどこも、ごみの減量に取り組み始めていますが、本気で取り組み始めた都市が、環境省が毎年度公表している「一人・一日当たりごみの排出量ランキング」で上位を占めています。
これらの都市は、最低目標を「ごみの半減」もしくは最終目標を「ゼロウェイスト=ごみゼロ」を目指し果敢に挑戦をしています。
ごみの焼却場や回収車を廃止し、退路を断った自治体もあります。
人口50万人以上 10万以上 10万人未満
■ 2位 京都市 日野市 川上村
一方で中々成果が出ない(一人・一日当たりの排出量が一向に下がらない)都市がありますが、何が違うのだろうか。
それは、勿論トップの固い意志が必要だが、何よりも大事なことは住民の「理解」と「協力」であり、その上にスタッフ(名物環境課長等)がいたことだ。
筆者はこの15年、ごみの先端都市をいくつか見て来ましたが、成果が出た都市にはこの3つが揃っていたことだ。
ごみの減量は、住民の「ごみの分別=資源化」に尽きるのですが、翻って成果が出ない都市の典型は、住民がごみ出しの「楽チン=分別無し」を謳歌し、毎年の満足度調査で「ごみの処理の楽さ」がダントツのNO.1であることを、みんなで誇りにしていることだ。
地球温暖化防止が叫ばれている今、ごみを燃やす焼却場の数が世界一、燃やしているごみの量も世界一、これでは世界の環境会議(COP)の会場で市民環境団体から「化石賞」なる不名誉な賞を貰うわけである。
ごみの減量は、国民(市民・住民)が、自分たちの責任(当事者意識)だと思い、自ら行動を起こさなければ実現はしない。